Vリーグ、17日開幕!柳田将洋ら海外経験者が参戦

昨季、ユナイテッド・バレーズ(ドイツ)で活躍した柳田将洋。今季は古巣のサントリーでこれまでの経験をすべてぶつける覚悟だ。

バレーボールの国内リーグ、2020-21V.LEAGUE DIVISION1 MEN(以下、V1)が10月17日(土)に各地で開幕した。今季より10チームによる4回戦総当たり方式を採用。2021年3月28日(日)までV・レギュラーラウンドを行い、上位3チームが4月4日(土)・5日(日)に行われるV・ファイナルステージに進出する。4位~10位のチームはレギュラーラウンド終了時の順位が最終順位となり、下位2チームはV・チャレンジマッチ(入替戦)に出場する。

移籍組がチームにもたらす影響はいかに

V・レギュラーラウンドが9試合増えたことにより、V・ファイナルステージを目指す戦いが、これまで以上に熾烈になりそうだ。期待値を上げているのは、海外リーグを経験した選手の存在だ。昨季、初優勝したジェイテクトが、フランスリーグを経験した本間隆太(L・日本代表)を主将に据えて選手主体のチームづくりに取り組み、目標を果たしたように、海外のプロ選手と渡り合ってきた選手がチームに与える影響は大きいからだ。

今季は日本代表の柳田将洋(OH /サントリー/4シーズンぶり)、古賀太一郎(L /FC東京/6シーズンぶり)に加え、川口太一(L /WD名古屋/3シーズンぶり)がV1に帰って来た。サントリーの新主将、大宅真樹(S・日本代表)は、コート上で率先してイニシアチブを取る柳田に「ずいぶん助けられている」と言う。「チームのルールやシステムを遂行する中で、選手同士で判断しなければいけない場面がある。そこで白黒をつけるのは重要なこと。もちろん私情ははさまない」という柳田の言葉からも、これまでの経験をすべてぶつける覚悟が感じられる。山村宏太新監督のもと、今季こそ優勝を、と燃えるサントリーで、ゲームメーカー柳田が力を発揮することができれば、目標達成に近づくことは言うまでもない。

「インプレー中、ずっと古賀さんが指示の声をかけてくれる。ボールが抜けたところに古賀さんがいてくれる、その安心感は大きい」と話すのは、FC東京の主将、長友優磨(OH)だ。FC東京には出場機会を狙う若手選手が多い。海外リーグで実力を証明し、日本代表に選ばれた古賀から、バレーボールに取り組む姿勢や考え方を吸収しているに違いない。昨季、新人ながら常時コートに立ってチームを牽引した迫田郭志(OH)のように、新たに戦力となる選手が出てくることを期待したい。

昨季、入団1年目ながら真保監督の信頼も厚く、攻守の要として活躍した迫田郭志。183cmと小柄だが、コート上では大きく見える。今季も成長した姿を見せてほしい。

川口が所属するWD名古屋は、古賀幸一郎、小川智大と、リベロに実力のある選手が揃っている。そこに海外で活躍した川口が加わり、日々の練習からしのぎを削っている様子が容易に想像できる。個性豊かな3選手だけに、トミー・ティリカイネン監督がいかに使いこなしてチームの勝利につなげていくか、興味深い。

国内移籍により、昨季、下位に甘んじた大分三好とVC長野にも頼りになる戦力が加わった。大分三好に期限付きで移籍した高松卓矢(OH)は、昨季までWD名古屋の主軸選手として活躍。高梨健太(OH・日本代表)ら、昨年入団した選手たちが戦力になりつつあることから、出身地の大分に恩返しがしたいと願い出て大分三好への移籍が実現した。チーム最年長(32歳)だが、熱量は誰にも負けない。今季も熱いプレーでリーグを盛り上げてくれるに違いない。 VC長野に移籍した戸嵜嵩大(OH)は、昨季まで東レでプレーしていた。新天地でも、持ち味である思い切りのいい攻撃でチームを牽引したいところだ。

今季、東レからVC長野に移籍した戸嵜嵩大。プロ選手となり、コートで結果を残すことが求められる。スケールアップしたプレーに期待したい。

新外国人はポーランド代表のクレクに注目

チームを支える外国人選手には、クビアク・ミハウ(パナソニック/OH・ポーランド代表)、ムセルスキー・ドミトリー(サントリー/OP・ロシア代表)、エドガー・トーマス(JT/OP・オーストラリア代表)、陳 建禎(JT/OH・台湾代表)ら、おなじみの選手に加え、今季はポーランド代表のクレク・バルトシュ(WD名古屋/OP・205cm)、経験豊富なフォンテレス・フェリペ(ジェイテクト/OH・197cm・ブラジル代表)らが名を連ねている。

ワールドクラスのプレーに期待がかかるが、コロナ禍で合流が遅れる選手も出そうだ。また、Vリーグには外国人枠とアジア枠(各1名)があり、2名とも新加入の場合、言葉や文化の壁を乗り越えチームが1つになるまでに時間を要することが多い。クレクを獲得したWD名古屋は、アジア枠のユン ボンウ(MB・韓国・199cm)も新加入のため、チームづくりの進捗が気になるところだ。一方、2名とも残留のJT、サントリー、アジア枠を使わないパナソニックは外国人選手とコンセンサスが取れている。日本人選手も昨季の主力が健在で、好スタートを切れる可能性が高い。

ディフェンディングチャンピオンのジェイテクトは、アジア枠の饒 書涵(MB・中国)が残留。カジースキ・マテイに代わり、獲得したフェリペも日本でプレーした経験がある。今季も主将の本間がチームをまとめ、圧倒的な得点力を誇る西田有志(OP・日本代表)がチームを牽引する形で、リーグを盛り上げる存在になることは間違いない。

チームの要であるセッターを日本代表に送る堺と東レは、チームづくりが難しく、昨季も出遅れたが、日本代表が8月で終了し、藤井直伸(東レ)、関田誠大(堺)がチームで過ごす時間が増えた今季、両チームがスタートから波に乗れると順位争いがおもしろくなる。東レの富田将馬(OH・日本代表)、小澤宙輝(OH)、堺の樋口裕希(OH・日本代表)、鵜野幸也(OH)ら、若手選手の成長も見どころの1つだ。

日本のエースに成長した西田有志。自粛期間中もトレーニングに励み、モチベーションの維持は万全。今季もワールドクラスのプレーで観ている人を楽しませてほしい。

【第1週の対戦カード】

大阪(堺市) 堺ブレイザーズ vs VC長野

大阪(枚方市)パナソニックパンサーズ vs FC東京

大阪(箕面市)サントリーサンバーズ vs ウルフドッグス名古屋

奈良(橿原市)ジェイテクトSTINGS vs 東レアローズ

大分(大分市)大分三好ヴァイセアドラー vs JTサンダーズ広島

※全試合、V.LEAGUEの動画配信サービス「V・TV」で視聴できる(有料)

移籍組がチームにもたらす影響はいかに移籍組がチームにもたらす影響はいか

「現役生活に悔いを残したくない」 五輪出場を目指す元日本代表リベロ、井手智がドイツリーグ参戦へ。

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運良く良いチームと出会い、モチベーションが上がった!

闘志あふれるプレーが信条の元日本代表リベロ、井手智(28歳)が、2019/20シーズンが終了後、6年間在籍した東レアローズを退団。プロ選手として、ドイツ1部ブンデスリーガ のユナイテッド・バレーズ・フランクフルト(以下、UVフランクフルト)と契約し、今月18日(火)にも渡欧する予定だ。自身の思いを貫き、新天地でチャレンジする機会を得た井手に、海外参戦を決意した理由や今の気持ちを聞いた。

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「地元への恩返し」を胸に、高松卓矢が大分入り。

Vリーグ選手になって10年目を迎える節目の年に、高松卓矢(32歳)は大きな決断をした。2020-21シーズンはウルフドッグス名古屋(前回7位)を離れ、地元・大分県を本拠地とする、大分三好ヴァイセアドラー(前回9位)の一員として戦うことを決めたのだ。主軸選手の移籍を承諾したウルフドッグス名古屋の懐の深さにより、10月17日(土)に開幕を予定している2020-21 V.LEAGUE DIVISION1(V1)への注目度が高まっている。「コートに立てるうちに、育ててくれた地元への恩返しがしたかった」という高松に、移籍の経緯や今の気持ちを聞いた。

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中垣内監督「主力温存の意図とは」/柳田・高橋、久原選手インタビュー

福岡・長野で行われているバレーボールのワールドカップ2019男子大会は、10月5日(土)に第4戦を行い、日本はアメリカに0-3(19-25、19-25、21-25)で敗れて、2勝2敗となった。
福澤達哉、西田有志はベンチアウト(代わって久原翼、大竹壱青がメンバー入り)。石川祐希は14名のメンバーに入っていたものの、一度もコートに立つことはなかった。

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全員で勝利に向かい、柳田将洋が4本連続サービスエースで試合を決めた!その試合で確信した2つのこと

福岡・長野で行われているバレーボールのワールドカップ2019男子大会は、10月4日(金)に第3戦を行い、日本はチュニジアに3-0(25-23、25-21、25-11)で勝利し、2勝目をあげた。ポーランドに敗れた第2戦の課題を、一人ひとりが修正しての勝利に、今後の戦いがますます楽しみになった。

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迫力満点! 男子バレーに注目しよう!!

「短距離の選手が、次の大会で100mを9.9秒で走るという目標を立て、努力を重ねてそれが実現できたら素晴らしい。たとえ9.8秒台の選手が3人いてメダルを逃したとしても、その素晴らしさは変わらない」
Vリーグで優勝した時、豊田合成(現ウルフドッグス名古屋)のアンディッシュ監督(当時)は語った。
だから、ウルフドッグスの選手は、未だに目標を問われても、決して「優勝」とか「勝つ」という単語は使わず「自分たちの目指しているバレーを実現すること。目標としている数値を達成すること」としか答えない。それができれば勝つことができるだろうし、できなければ負ける。非常にシンプルな考えだ。

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スーパープレーに見た日本の強さ

「ちょっとやばくない?」

イタリア戦を前にした公式練習時に、コートサイドで隣り合わせた顔なじみのカメラマンと目を見合わせて、思わず出た言葉だ。この日の日本代表選手は、目を疑うほどにジャンプしていた。特に石川祐希西田有志、山内晶大、小野寺太志、高橋健太郎のジャンプが尋常ではなく、「そんなに跳んだらケガをしてしまうのでは?」と思うほどだった。同時に、他の選手たちのコンディションの良さも見て取れて、より期待感が高まった。

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バレーボールにおけるポジションごとの特性と役割~その 3 ミドルブロッカー編~

「バレーボール観戦が好き」という方の多くは男子よりも女子のバレーをよく観るのではないかと思います。「女子のほうがラリーが続くから面白い」という声をよく耳にしますが、現在は男子もラリーが続きます。なぜなら《トータルディフェンス》という考え方が浸透し、確立されているからです。第3回の今回は、トータルディフェンスで重要な役割を担っているミドルブロッカー(以下MB)について解説します。

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バレーボールにおけるポジションごとの特性と役割~その2 アウトサイドヒッター編~

今月22日、ワールドカップ女子大会で日本代表をフルセットで破ったアメリカの指揮を執っていたのがカーチ・キライ監督。インドアで2つ(84年ロサンゼルス、88年ソウル)、ビーチで1つ(96年アトランタ)、計3つのオリンピック金メダルを獲得し、「ミスターバレーボール」と呼ばれた選手でした。その「ミスター」がインドアバレーで務めたポジションが“アウトサイドヒッター”です。
第二回の今回はそのアウトサイドヒッター(以下OH)について解説します。

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男子ワールドカップ出場メンバーが決定!

日本バレーボール協会は、25日(水)に東京でワールドカップ前の会見を開き、10月1日から始まる男子ワールドカップ出場メンバーを発表した。アジア選手権に出場した14名に加え、久原 翼、大竹壱青の2選手を追加招集した理由を、中垣内祐一監督は「ワールドカップは2週間で11試合を戦う過酷な大会。アジア選手権(9日間で8試合)から帰国して間もないこともあり、選手のコンディションを維持するために2名を追加した。東京五輪に向けた選考の1つという意味合いもある」と話した。(久原と大竹は福岡で合流)

今大会では登録メンバー25名から毎試合24時間前までに最大14名の選手を登録することができる。男子日本代表は、下記の16名を中心に、試合ごとに14名を選んでワールドカップに挑む。柳田将洋キャプテンは「目標はメダル獲得」ときっぱり。エース石川祐希を中心に、高速で立体的なコンビバレーに注目だ。

1 清水邦広(パナソニックパンサーズ/オポジット)
3 藤井直伸(東レアローズ/セッター)
4 大竹壱青(パナソニックパンサーズ/オポジット)
5 福澤達哉(パナソニックパンサーズ/アウトサイドヒッター)
6 山内晶大(パナソニックパンサーズ/ミドルブロッカー)
8 柳田将洋(United Volleys/アウトサイドヒッター/キャプテン)
10 古賀太一郎(ウルフドッグス名古屋/リベロ)
11 西田有志(ジェイテクトSTINGS/オポジット)
12 関田誠大(堺ブレイザーズ/セッター)
13 高野直哉(堺ブレイザーズ/アウトサイドヒッター)
14 石川祐希(Kioene Padova/アウトサイドヒッター)
15 李博(東レアローズ/ミドルブロッカー)
16 高橋健太郎(東レアローズ/ミドルブロッカー)
17 久原 翼(パナソニックパンサーズ/アウトサイドヒッター)
20 小野寺太志(JTサンダーズ広島/ミドルブロッカー)
22 山本智大(堺ブレイザーズ/リベロ)

【日本男子の試合日程】

<福岡県・マリンメッセ福岡>
10月1日(火)vsイタリア
10月2日(水)vsポーランド
10月4日(金)vsチュニジア
10月5日(土)vsアメリカ
10月6日(日)vsアルゼンチン

<広島県・広島グリーンアリーナ>
10月9日(水)vsオーストラリア
10月10日(木)vsロシア
10月11日(金)vsエジプト
10月13日(日)vsイラン
10月14日(月・祝)vsブラジル
10月15日(火)vsカナダ

※日本戦は全試合19:20開始。フジテレビでライブ中継あり。