【TOKYO2020】イタリアに敗戦。日本男子のA組は全勝なし。4チームが2勝1敗で並ぶ混戦に

ミドルブロッカーによる得点が22。イタリアの戦略にはまり、初黒星を喫した

バレーボール男子日本代表は、7月28日(水)に有明アリーナ(東京都江東区)で予選ラウンド第3戦を行い、イタリアに1ー3(20-25、17-25、25-23、21-25)で敗れて2勝1敗となった。日本と同じA組で2戦2勝のイランも、この日カナダに敗れため、全勝が消えて4チームが2勝1敗で並ぶ混戦となっている。予選ラウンドは全5試合で、各組、上位4チームが準々決勝に進む。次戦は30日(金)。日本は強豪ポーランドと対戦する。(写真提供:FIVB)

厳しい戦いながらも、チーム最多の22得点でチームを牽引したキャプテン石川

スターティングメンバーは変わらず。関田誠大(セッター)、石川祐希(アウトサイドヒッター)、山内晶大(ミドルブロッカー)、西田有志(オポジット)、高橋藍(アウトサイドヒッター)、小野寺太志(ミドルブロッカー)、山本智大(リベロ)という布陣。

日本はカナダ戦同様、サイドアウトを取りながら、ブレイクのチャンスを待つ展開に持ち込みたかったが、第1セット中盤からは相手のサーブに崩されて、石川、西田に頼らざるを得ない展開となった。高さのあるブロックがしっかり2枚つく状況に、石川も厳しい表情。第2セットに入るとブロックにつかまる場面が増えて、日本ベンチは関田に代わり藤井直伸、高橋に代わり高梨健太、山内に代わり李博を投入。さらに終盤、石川に代えて、今大会初出場の大塚達宣をコートに送ったが戦況は変わらず。日本は第1セットに続き、第2セットも失った。

難しい局面でコートに立つことが多い藤井。相手を惑わすトスワークに期待がかかる

後がない第3セット。藤井、高梨、李をスタメンに起用した日本は、序盤からクイックやパイプなど真ん中からの攻撃を絡めてリードした。中盤で逆転を許したものの終盤まで粘り抜き、小野寺の2本連続サービスエースで同点に追いつくと、逆転でこのセットを奪った。

第3セットと同様の戦い方ができれば、その後もセットを奪うチャンスは十分にあると期待したが、第4セットは序盤から相手のブロックが立ちはだかり、思うような攻撃ができない。流れを呼び込もうと粘るがリードを奪うことはできず。21対25でこのセットも失って、日本は今大会初の黒星を喫した。

前に落とす、選手間を狙うなど、相手を揺さぶるサーブが光った小野寺

終わってみれば、イタリアのブロックによる得点が13(ベネズエラ戦は2、カナダ戦は6)と、日本が攻めあぐねたことがわかる。次のポーランド戦は、Vリーグの助っ人クビアク・ミハウとクレク・バルトシュを擁する、世界ランキング2位の強敵だけに、日本としてはまずはサーブで揺さぶりをかけ、攻撃を絞れる展開に持ち込みたい。また、相手ブロッカーを惑わす攻撃体制をいかに作れるかが、勝利をつかむ鍵になるだろう。

【A組戦績】

ポーランド  2勝1敗(イラン2ー3・イタリア3ー0、ベネズエラ3ー1)

日本 2勝1敗(ベネズエラ3ー0・カナダ3ー1、イタリア1ー3)

イラン 2勝1敗(ポーランド3ー2・ベネズエラ3ー0、カナダ0ー3)

イタリア  2勝1敗(カナダ3ー2・ポーランド0ー3、日本3ー1)

カナダ 1勝2敗(イタリア2ー3・日本1ー3、イラン3ー0)

ベネズエラ 0勝3敗(日本0ー3・イラン0ー3、ポーランド1ー3)

【TOKYO2020】カナダも撃破。リベロ山本の献身的な守備に攻撃陣が応える、チーム一丸となっての勝利に歓喜

最後まで気持ちを切らすことなく戦い、3-1でカナダに勝利。

バレーボール男子日本代表は、7月26日(月)に有明アリーナ(東京都江東区)で予選ラウンド第2戦を行い、カナダに3ー1(23-25、25-23、25-23、25-20)で勝利して2勝目をあげた。リベロ山本の献身的な守備に攻撃陣が応える、チーム一丸となっての勝利に歓喜した。(写真提供:FIVB)

紅白戦での右足首捻挫に加え、VNLで左太もも肉離れも、気力で克服し、この日は西田らしいアグレッシブな攻撃でチームの勝利に貢献した。

スターティングメンバーは第1戦と変わらず。関田誠大(セッター)、石川祐希(アウトサイドヒッター)、山内晶大(ミドルブロッカー)、西田有志(オポジット)、高橋藍(アウトサイドヒッター)、小野寺太志(ミドルブロッカー)、山本智大(リベロ)という布陣。
準々決勝進出に向けて、お互いに負けられないという気持ちが激突し、第1セット序盤から引き締まった試合となった。第1セットはカナダ、第2セットは日本が取り、セットカウント1対1となった時点ではまだ、どちらに流れが傾くかわからない状況だったが、第3セットに入ると、この日最多得点(23得点)の西田が切れ味のいいスパイクを連発。エース石川も状況に応じて繰り出す技ありの攻撃で相手を突き放し、日本が第3セットを奪った。続く第4セットはカナダのミスにも助けられ、日本が終始リードを奪う展開。ディグに定評のある山本、ボール裁きが秀逸な関田の頑張りに攻撃陣が応える、まさにつなぐバレーで勝った日本が、嬉しい2勝目をあげた。

サーブレシーブにディグに本領を発揮した山本。

セッター関田は「1セット目こそ、大事な場面での1点が取れなかったが、2セット目以降、それが取れたことが勝因。一人ひとりの気持ちがボールに乗っていた。サーブレシーブが安定していたこともよかった」と振り返った。また、「着実にチーム力は上がっているので、これからが楽しみ。次戦のイタリアは格上の相手だが、自分たちのバレーをして勝ちたい」と話した。

【A組戦績】
日本 2勝(ベネズエラ3ー0・カナダ3ー1)
イラン 2勝(ポーランド3ー2・ベネズエラ3ー0)
ポーランド  1勝1敗(イラン2ー3・イタリア3ー0)
イタリア  1勝1敗(カナダ3ー2・ポーランド0ー3)
カナダ 0勝2敗(イタリア2ー3・日本1ー3)
ベネズエラ 0勝2敗(日本0ー3・イラン0ー3)

チーム一丸となっての勝利に選手、スタッフともに満面の笑み。次戦に期待がかかる。

【TOKYO2020】ベネズエラに完勝。幸先の良いスタートを切る!

初戦にもかかわらず、しっかりと地力を発揮した日本。

バレーボール男子日本代表は、7月24日(土)に有明アリーナ(東京都江東区)で予選ラウンド初戦を迎え、ベネズエラに3ー0(25-21、25-20、25-15)で勝利して幸先の良いスタートを切った。オリンピックではバルセロナ大会以来29年ぶりの勝利。(写真提供:FIVB)

トスワークだけでなく、サーブに、つなぎに、気迫あふれるプレーを見せた関田。

スターティングメンバーは、関田誠大(セッター)、石川祐希(アウトサイドヒッター)、山内晶大(ミドルブロッカー)、西田有志(オポジット)、高橋藍(アウトサイドヒッター)、小野寺太志(ミドルブロッカー)、山本智大(リベロ)。
第1セットは序盤からサイドアウトの応酬が続いたが、中盤、関田のサービスエースで流れを引き寄せると、山内が3連続ブロックポイントをあげて19対16と一気に突き放した。もう一人のミドル小野寺もブロックを決めてセットポイントを握ると、最後はエース石川がスパイクを決めて第1セットを奪った。
サーブで揺さぶることと、2枚ブロックが機能していた日本は、第2セットに入っても落ち着いたゲーム運びでリードを保つ展開。このセットを奪うと、第3セットも序盤から徐々に相手を突き放し、中盤に入ると硬さが抜けた西田がサーブ、スパイクに躍動。終盤は、1、2セットも途中出場した藤井直伸(セッター)、清水邦広(オポジット)に続き、高梨健太(アウトサイドヒッター)、さらには李博(ミドルブロッカー)がコートに立った。北京大会を経験している清水が落ち着いて得点しマッチポイントを握ると、最後は日本の切り札ともいうべき藤井、李がコンビ攻撃を鮮やかに決めて25対15。日本はストレート勝ちで1勝目をあげた。
予選ラウンドは、6チームずつA、Bの2組に分かれて1回総当り戦で行われ、各組上位4チーム(計8チーム)が準々決勝へ進出する。まずは準々決勝進出を目指す日本にとって、次のカナダは勝利しなければいけない相手。この勝利を弾みに、次戦でも最高のパフォーマンスを期待したい。

東京五輪出場内定選手12名が決定

日本バレーボール協会は、6月21日に東京オリンピックの出場内定選手12名を発表した。若手の台頭で競争が激化していたアウトサイドヒッターは、現在、リミニ(イタリア)で行われているバレーボールネーションズリーグで安定感のあるプレーを披露している高橋藍、高梨健太。アウトサイドヒッターとセッター対角、2つのポジションを器用にこなす大塚達宣が内定を勝ち取った。出場内定選手12名は下記の通り。競技は7月24日(土)から有明アリーナ(東京都江東区)で開催される。

【アウトサイドヒッター】
石川 祐希 25歳/パワーバレー・ミラノ(イタリア)/キャプテン
「今回、東京オリンピック日本代表に選出していただき大変光栄で、このような大きな舞台でプレーができることをとても嬉しく思います。 結果を求めるとともに、この大会では最高のパフォーマンスを発揮します。 また、今まで支えてくださった方々への恩返しや感謝の気持ちを伝える舞台として全力で臨みます。 まずは、今まで練習でやってきたことや試合で経験してきたことを出せるようにすることが大事だと思います。どんな状況でもその環境や雰囲気を作ることを意識していきたいです。 その中で、苦しい場面などプレッシャーがかかった場面で、プレー面でも、精神面でも、チームの支えになるようにチームを引っ張りたいです。 イタリアという世界のトップリーグで戦ってきて、自分の感情を表現すること、1点の重要性、プレッシャーのかかった時に練習と同じプレーをすることの大切さなど、たくさんのことを学んできたので、それを練習から実践し、自信を持って東京オリンピックに臨めるように取り組みたいです。 若いメンバーは今まで海外の強豪チームと対戦する機会がなかったので、ネーションズリーグではオリンピック前にこのような試合ができ、また海外のチームのことを知ってイメージもできるようになり、チームとしてはとてもいい経験ができています。 課題は、強いサーブが来た時のレセプション(サーブレシーブ)の関係性や失点と、トランジションでの得点の仕方がまだ確立されていないことです。 レセプションは日本チームの強みでもあるので崩されないように戦いたいです。 トランジションでは、ディフェンスはできているので、繋いだボールを得点に繋げられる判断力を高めていきたいです。 個人的には、エースとして苦しい時やここ1点欲しい時に確実に取ることと、キャプテンとしてチームを苦しい時に支えられるように精神面でも頼りになる存在になることでチームに貢献したいです」

【アウトサイドヒッター】
高梨 健太 24歳/ウルフドッグス名古屋
「誰もが目指す場所でバレーボールができる喜びを感じるとともに、もっとやらないといけないという気持ちです。ネーションズリーグではレセプション(サーブレシーブ)とディグ(スパイクレシーブ)のスキル向上が課題であると感じました。オリンピックでは、持てる力を出し切りたいと思います」

【アウトサイドヒッター】
大塚 達宣 20歳/早稲田大学3年
「12人という限られたメンバーの中で、自分がこのチームに何で貢献できるのか、自分の役割は何なのかを考え、チームの勝利のために全力を尽くしたいと思います。 私のプレーの特徴を挙げるとするならばスパイクでのコース打ちやブロックを利用したスパイクなど攻撃面だと思うので、いつも以上のことをするのではなく、私が持っている全ての力を出し切ることでチームに貢献したいと思います。 ネーションズリーグは初めての国際大会で、コートに立っている時間だけでなく立っていない時間も含め、全てが自分のためになっていると感じました。また、世界相手に何が通用するのかを肌で感じることができ、これから一つ一つのプレーの質を上げていくことが必要だと思いました」

【アウトサイドヒッター】
高橋 藍 19歳/日本体育大学2年
「東京オリンピックの代表選手に選出していただいたことを嬉しく思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、この選考に落ちた選手がいることを忘れずに、その選手の分まで頑張りたいと思いますし、日本のバレーボールを全面に出して勝ちたいと思います。 最年少ということで、まずは自分自身のプレーを全面に出しチームの勝利に貢献することが大切で、それがチームの雰囲気をよくすることに繋がったり、得点に繋がると思うので、若さならではの力を出したいと思います。 ネーションズリーグでは、最初決まっていたスパイクや、サーブレシーブなどが、試合を重ねるにつれ成功率が下がっていってしまうという課題が出たので、連戦でも自分のプレーを安定して出せるようにすることを追求していきたいと思います。オリンピックで活躍するためにもそこが重要になると思います」

【オポジット】
清水 邦広 34歳/パナソニックパンサーズ
「もう一度この舞台に立てるのはとても光栄です。北京世代の分も今までの思いをこの舞台にぶつけていきたいと思います。振り返ると自分自身だけでは到底辿り着けなかったと思います。今まで周りの皆さんにたくさん助けられて、ここまで来ることができました。特に福澤選手がいたからこそ、もう一度這い上がれたと思います。自分自身も投げやりにならず、日々積み重ねがあったからこそだと思います。最年長でもありオリンピック経験者でもあるので、このプレッシャーの中でいかに自分たちの持ち味を出せるか、皆に教えられるものは教えていきたいです。自分が出た時はチームを落ち着かせたり変化させられるように、ベテランならではのプレーをしていきたいです」

【オポジット】
西田 有志 21歳/ジェイテクトSTINGS
「多くの思いを背負い頑張りたいと思います。 ネーションズリーグでは途中まで出場メンバーに入ることができず、すごくもどかしい気持ちが強かったですが、コート外からの景色は、コートの中とは全く違ったので、多くのことが勉強になりました。 自分の役割は流れを変えることです。また、プレーをしている選手、試合を見てくれている方々に活力を与えたいと思います」

【ミドルブロッカー】
小野寺 太志 25歳/JTサンダーズ
「アスリートならば誰もが目指す舞台に選手として選んでいただき、本当に嬉しく思います。たくさんの方の期待に応えられるよう、日の丸を背負って精一杯戦います。 まずは試合の中でスパイク、ブロック、サーブなどで安定したプレーが求められているので、自分の持ち味を生かしながらプレーしたいです。また、ミドルブロッカーの中でのリーダーシップも発揮していきたいです。 たくさんの方が応援してくれていて、自分に期待してくれているので、地元・宮城県や、被災され今も避難所で暮らしている方々に勇気や感動を与えたいです。スポーツにはその力(人を勇気づけたり感動を与える力)があると思うので、そのことを自分達のプレーや結果で皆さんに証明したいと思います」

【ミドルブロッカー】
山内 晶大 27歳/パナソニックパンサーズ
「日本代表に選出されて嬉しい気持ちといよいよ始まると言う緊張感があります。自分にできる最大限のパフォーマンスを準備していきます。プレーに関しては、クイックとブロックでチームに貢献していきたいと思います。自分の強みを最大限に表現していきたいです」

【ミドルブロッカー】
李 博 30歳/東レアローズ
「東京オリンピックのメンバーとして選出していただき大変光栄に思います。結果を残す為により責任と覚悟を持って戦います。 自分の与えられた役割をしっかりと果たし、常に100%の力を出せるよう準備していきたいと思います。 サーブ、スパイク、ブロックフォローなどの細かいプレー、途中出場の場合はチームの流れを変えられるプレーを期待されていると思うので、それを頭において表現していきたいと思います」

【セッター】
藤井 直伸 29歳/東レアローズ
「初めて日本代表に選んでいただいた時から東京オリンピックに出場したいという思いでここまでやってきたので、素直に嬉しいです。自分自身に後悔がないように、全力で戦いたいと思います。また、これまで一緒に戦ってきた仲間、この一年の重みを痛感し、夢半ばにオリンピックという目標を絶たれた人達の想いも感じて精一杯頑張ります。 クイック、パイプといった真ん中を軸とした速いバレーボールを展開すること、そしてチームの雰囲気を盛り上げたり、鼓舞できるような振る舞いでチームに貢献していきたいです。 震災直後、バレーボールを続けることを諦めた時もありました。そんな時に支えてくれた家族、大学関係者の皆さんには感謝してもしきれません。あの時の支えがなかったら今の自分はありません。そして、いつも温かく迎えてくださる地元の方々。毎回帰省する際にたくさん声をかけていただいて、その度に自分にとっての活力になりました。 たくさんの皆さんの後押しがあったからこそ、今こうして日の丸を背負って戦うことができます。そういった皆さんにバレーボールを通して、今度は自分が少しでも力を与えられるように胸を張って頑張ります」

【セッター】
関田 誠大 27歳/堺ブレイザーズ
「夢であり、目標であったオリンピックへの出場が実現するということで非常に嬉しく思います。それと同時に、これまでの多くの支えがなければ実現できなかったことだと思うので、たくさんの人に感謝したいです。日本の代表としての誇りを持ち、ベストパフォーマンスが出せるように準備していきたいと思います。 ネーションズリーグでは大事な場面での1点の重みをより感じました。日本はディフェンスがかなり重要になってくると思います。サーブはより向上させていく必要があります。 期待されているのはサイドアウトやブレイク時にどれだけ効率をよくしていくかと、ディフェンスだと思います。 どんな場面でも小さなきっかけやプレーの積み重ねで流れは変わってくると思いますので、どんな時も諦めず常に考えてプレーしていきたいと思います」

【リベロ】
山本 智大 26歳/堺ブレイザーズ
「開催国の代表選手として、自覚と責任を持って戦います。プレー面においてはレセプション(サーブレシーブ)の関係性を密にすること、ブロックとディフェンスの徹底をすることを心掛けたいです。ディフェンスにおいてはリーダーとなることが期待されていると思うので、レセプション、ディグ(スパイクレシーブ)、鼓舞する声掛けでチームに貢献していきたいです」

(写真・コメント提供:日本バレーボール協会)