【アジア選手権】日本が準決勝進出。途中出場の大宅、大竹が流れを変えた!

男子のアジア選手権は、17日に千葉ポートアリーナ他で順位決定予備戦2日目を行い、日本はオーストラリアに3-0(25-23、25-17、25-23)で勝利して勝点を6とした。前日まで1位につけていた中国もカタールに3-2で勝利し勝点で並んだが、セット率差で日本がE組1位となり、18日に行われる準決勝はF組2位のチャイニーズタイペイと対戦する。

前日、中国に敗れた日本。果たして、気持ちを切り替えて臨むことができるのか。滑り出しが心配されたが、第1セット中盤まではミスが重なり、決して良い状態とは言えなかった。ベンチは2回目のテクニカルタイムアウトをオーストラリアに取られた時点で2枚替えを決断。セッター藤井(前衛)のポジションにオポジット大竹壱青を、オポジット宮浦健人(後衛)のポジションにセッター大宅真樹を入れた。

「中国戦では2枚替えでの起用もなく、スタッフから信頼を得られていない自分に苛立ちを感じた」という大宅は、このチャンスを絶対にものにする、という強い気持ちで臨んだという。その気持ちを結果に結びつけるために、自身に課したのが「丁寧にトスを上げること」と「チームに火をつけること」だ。自分一人の力では難しい後者の課題を実現するために、同期で頼れるエース石川祐希にトスを集めようと考えていた。小野寺太志の好サーブでブレイクのチャンスを作ると、大宅が打ちやすいトスを石川へ。この1点をきっかけに石川もギアを上げて、日本は6連続得点で逆転に成功した。その後もオーストラリアの追撃をしのぎ、第1セットを奪うと、第2セットは序盤からチーム力を発揮した。大宅、リベロ山本智大のディグが冴える。石川も攻撃だけでなく、サーブやセットアップでも地力を発揮。前衛ではミドルブロッカー李博が躍動し、日本は4連続得点と好スタートを切った。さらに中盤、リードを広げる機会が訪れた。小野寺同様、サーブ力に定評のある李が、サービスエースを含む好サーブで6連続得点に貢献。ブレイクのチャンスでは好調の大竹や石川が得点を重ねて日本はセットを連取した。

ミラクルなプレーでチームの勝利に貢献した大竹。中垣内監督は活躍を喜びながらも、「ミラクルでは安定しない。ロジカルなプレーを」と、さらなる成長を期待していた。

第3セットは中盤の4連続失点がひびき終盤まで接戦となったが、好守でチームを支える山本がここでも魅せた。23-23からオーストラリアの大砲、トーマス・エドガーの強烈なサーブをきっちりセッターに返し、小野寺のクイック攻撃でマッチポイント。その小野寺がサーブにまわり、山本の気迫がチームに乗り移ったかのように、李がエドガーの攻撃をシャットアウトして勝利をものにした場面は見応えがあった。一人ひとりが自信を取り戻し、自分の仕事を果たせるチームに戻っていた。

ゲームを作った大宅は「チームが勝利し、(自分にとっても)自信がもてる試合になったと思う」と振り返った。大竹も、自身の力を発揮できたことに充実感を味わっていた。アジアチャンピオンまであと2戦。2人に続き、出場機会が少ない大塚達宣、福山汰一、小川智大がコートに立つ機会は訪れるのか。準決勝のチャイニーズタイペイ戦ではそこにも注目し、チーム一丸となっての勝利に期待したい。

強打に強い山本智大。この試合でも真骨頂を発揮した。

【アジア選手権】頼れる石川不在で、最年少高橋藍が覚醒。「チームは自分が引っ張る」

男子のアジア選手権は、13日に千葉ポートアリーナ他で予選グループリーグ戦2日目を行い、日本はバーレーンに3-1(23-25、25-17、25-23、25-16)で勝利し、2勝目をあげた。

前日のカタール戦から大きくメンバーを入れ替え、高梨健太(ウルフドッグス名古屋/アウトサイドヒッター)、高橋藍(日本体育大学2年/アウトサイドヒッター)、大竹壱青(パナソニック/オポジット)、福山汰一(ジェイテクト/ミドルブロッカー)、山内昌大(パナソニック/ミドルブロッカー)、大宅真樹(サントリー/セッター)、小川智大(ウルフドッグス名古屋/リベロ)という布陣で臨んだ日本。オリンピック代表を逃したメンバーは、このチャンスを生かして存在感を示したいところだったが、前日インドを破り、勢いに乗るバーレーンに苦しい戦いを強いられた。

多少サーブレシーブが乱れてもクイック攻撃を多用するバーレーンに対し、ブロックの的を絞りきれず、第1セットを競り負けた日本。第2セットに入ると、「頼れる石川選手はコートにいない。誰が決め手になる? 自分だろう…」そんな自問自答をしたという最年少の高橋が奮起してセットを取り返した。

これで勢いに乗るかと思われたが、第3セットは再び、思うように点差を広げることができない展開。ベンチはセット中盤で大竹を諦め、宮浦健人(ジェイテクト/オポジット)を投入。その宮浦がシャープなスパイクでサイドアウトを奪い、チームを勢いづけた。終盤は、コースをつく高橋の鋭いサーブや、福山に代わりコートに入った小野寺太志(JT広島/ミドルブロッカー)のクイック攻撃などで得点し、日本は粘るバーレーンを突き放してセットを連取した。

続く第4セットは、宮浦、小野寺を続投。さらにセッターを大宅から藤井(東レ)に、リベロを小川から山本(堺)に代えて地盤を固めた。すると、五輪で自信を深めた小野寺、藤井、山本が地力を発揮。藤井は声を出し、表情豊かにチームに活気をもたらす。小野寺はブロックでタッチを取りチャンスを作る。攻撃では巧みなモーションで相手ブロッカーを引きつけ、アウトサイドヒッターのパイプ攻撃を援護する。山本は得意のディグで相手の得点を阻む。前日、シニアデビューした宮浦も肩の力が抜けて、落ち着いていた。こうした数字に表れない力により次第に歯車がかみ合い始めた日本は、セット中盤で逆転に成功。その後も、この日、最多得点(26点)の高橋が攻撃だけでなくブロックやサーブでも点を奪い、危なげなくこのセットをものにして、日本は3-1で勝利した。試合後、高橋が発した「(決め手としての)責任を果たせてよかった」という言葉が頼もしかった。

【アジア選手権】次世代の高橋、大塚、宮浦らがスタメン出場。白星スタート

9月12日に、アジア男子選手権大会が千葉ポートアリーナ他で幕を開けた。日本代表は、中垣内祐一監督のもと、東京オリンピックに出場したメンバーを中心に、福山汰一(ジェイテクト/ミドルブロッカー)、大宅真樹(サントリー/セッター)、宮浦健人(ジェイテクト/オポジット)、大竹壱青(パナソニック/オポジット)、小川智大(ウルフドッグス名古屋/リベロ)を加えた14名で臨み、初戦のカタール戦は、背中、腰などに痛みのある石川祐希(ミラノ/アウトサイドヒッター)をベンチに温存しながらも、セットカウント3-0のストレート勝ちで白星発進した。

この日のスターティングメンバーは、五輪代表の高橋藍(日本体育大学2年/アウトサイドヒッター)、大塚達宣(早稲田大学3年/アウトサイドヒッター)、小野寺太志(JT広島/ミドルブロッカー)、李博(東レ/ミドルブロッカー)、藤井直伸(東レ/セッター)、山本智大(堺/リベロ)に、新メンバー宮浦健人を加えた布陣。中垣内監督は、11日の会見で五輪メンバーと入れ替わった2名のオポジットを注目ポイントにあげ、「アジアを相手にどこまでできるのか、しっかり見ていく」と話していたが、初戦に起用したのはシニア代表デビューとなる宮浦だった。

宮浦は、2017シーズンからアンダーエイジカテゴリー日本代表の中心選手として活躍。大学3年生で臨んだ2019ユニバーシアードでは高さのあるヨーロッパ勢を相手に戦い、自信をつけて、シニア入りに意欲を示してきた。そして今年、初のシニア日本代表に選ばれ、本大会のメンバーに選出された。シャープなスイングが持ち味。攻撃の幅が広く、サイドアウトを取ることには定評がある。この日のカタール戦でも緊張は見られたものの、積み上げてきた多くの経験を力に変えて、まずまずのスタートを切った。「コンディションは万全」という宮浦。これまでも実戦を踏んで力をつけてきた選手だけに、試合を重ねるごとに持ち味を発揮し、成長する姿を見せてほしい。

宮浦健人(22歳)
鎮西高校→早稲田大学→2021年4月より、ジェイテクトSTINGS
持ち味:シャープなスイング
「スパイクだけでなく、サーブも注目してほしい」
今大会の目標
「自分の力を出し切ること」

【アンダーエイジカテゴリー代表歴】
2017年/U-19アジア選手権・U-19世界選手権
2018年/U-20アジア選手権
2019年/ユニバーシアード競技大会(ナポリ)・U-23アジア選手権
※いずれもオポジットで出場。
宮浦(19)、大塚(5)、福山(9)、3人の共通点は指先の「W」。次戦以降も早稲田旋風に期待したい。

【TOKYO2020】イタリアに敗戦。日本男子のA組は全勝なし。4チームが2勝1敗で並ぶ混戦に

ミドルブロッカーによる得点が22。イタリアの戦略にはまり、初黒星を喫した

バレーボール男子日本代表は、7月28日(水)に有明アリーナ(東京都江東区)で予選ラウンド第3戦を行い、イタリアに1ー3(20-25、17-25、25-23、21-25)で敗れて2勝1敗となった。日本と同じA組で2戦2勝のイランも、この日カナダに敗れため、全勝が消えて4チームが2勝1敗で並ぶ混戦となっている。予選ラウンドは全5試合で、各組、上位4チームが準々決勝に進む。次戦は30日(金)。日本は強豪ポーランドと対戦する。(写真提供:FIVB)

厳しい戦いながらも、チーム最多の22得点でチームを牽引したキャプテン石川

スターティングメンバーは変わらず。関田誠大(セッター)、石川祐希(アウトサイドヒッター)、山内晶大(ミドルブロッカー)、西田有志(オポジット)、高橋藍(アウトサイドヒッター)、小野寺太志(ミドルブロッカー)、山本智大(リベロ)という布陣。

日本はカナダ戦同様、サイドアウトを取りながら、ブレイクのチャンスを待つ展開に持ち込みたかったが、第1セット中盤からは相手のサーブに崩されて、石川、西田に頼らざるを得ない展開となった。高さのあるブロックがしっかり2枚つく状況に、石川も厳しい表情。第2セットに入るとブロックにつかまる場面が増えて、日本ベンチは関田に代わり藤井直伸、高橋に代わり高梨健太、山内に代わり李博を投入。さらに終盤、石川に代えて、今大会初出場の大塚達宣をコートに送ったが戦況は変わらず。日本は第1セットに続き、第2セットも失った。

難しい局面でコートに立つことが多い藤井。相手を惑わすトスワークに期待がかかる

後がない第3セット。藤井、高梨、李をスタメンに起用した日本は、序盤からクイックやパイプなど真ん中からの攻撃を絡めてリードした。中盤で逆転を許したものの終盤まで粘り抜き、小野寺の2本連続サービスエースで同点に追いつくと、逆転でこのセットを奪った。

第3セットと同様の戦い方ができれば、その後もセットを奪うチャンスは十分にあると期待したが、第4セットは序盤から相手のブロックが立ちはだかり、思うような攻撃ができない。流れを呼び込もうと粘るがリードを奪うことはできず。21対25でこのセットも失って、日本は今大会初の黒星を喫した。

前に落とす、選手間を狙うなど、相手を揺さぶるサーブが光った小野寺

終わってみれば、イタリアのブロックによる得点が13(ベネズエラ戦は2、カナダ戦は6)と、日本が攻めあぐねたことがわかる。次のポーランド戦は、Vリーグの助っ人クビアク・ミハウとクレク・バルトシュを擁する、世界ランキング2位の強敵だけに、日本としてはまずはサーブで揺さぶりをかけ、攻撃を絞れる展開に持ち込みたい。また、相手ブロッカーを惑わす攻撃体制をいかに作れるかが、勝利をつかむ鍵になるだろう。

【A組戦績】

ポーランド  2勝1敗(イラン2ー3・イタリア3ー0、ベネズエラ3ー1)

日本 2勝1敗(ベネズエラ3ー0・カナダ3ー1、イタリア1ー3)

イラン 2勝1敗(ポーランド3ー2・ベネズエラ3ー0、カナダ0ー3)

イタリア  2勝1敗(カナダ3ー2・ポーランド0ー3、日本3ー1)

カナダ 1勝2敗(イタリア2ー3・日本1ー3、イラン3ー0)

ベネズエラ 0勝3敗(日本0ー3・イラン0ー3、ポーランド1ー3)

東京五輪出場内定選手12名が決定

日本バレーボール協会は、6月21日に東京オリンピックの出場内定選手12名を発表した。若手の台頭で競争が激化していたアウトサイドヒッターは、現在、リミニ(イタリア)で行われているバレーボールネーションズリーグで安定感のあるプレーを披露している高橋藍、高梨健太。アウトサイドヒッターとセッター対角、2つのポジションを器用にこなす大塚達宣が内定を勝ち取った。出場内定選手12名は下記の通り。競技は7月24日(土)から有明アリーナ(東京都江東区)で開催される。

【アウトサイドヒッター】
石川 祐希 25歳/パワーバレー・ミラノ(イタリア)/キャプテン
「今回、東京オリンピック日本代表に選出していただき大変光栄で、このような大きな舞台でプレーができることをとても嬉しく思います。 結果を求めるとともに、この大会では最高のパフォーマンスを発揮します。 また、今まで支えてくださった方々への恩返しや感謝の気持ちを伝える舞台として全力で臨みます。 まずは、今まで練習でやってきたことや試合で経験してきたことを出せるようにすることが大事だと思います。どんな状況でもその環境や雰囲気を作ることを意識していきたいです。 その中で、苦しい場面などプレッシャーがかかった場面で、プレー面でも、精神面でも、チームの支えになるようにチームを引っ張りたいです。 イタリアという世界のトップリーグで戦ってきて、自分の感情を表現すること、1点の重要性、プレッシャーのかかった時に練習と同じプレーをすることの大切さなど、たくさんのことを学んできたので、それを練習から実践し、自信を持って東京オリンピックに臨めるように取り組みたいです。 若いメンバーは今まで海外の強豪チームと対戦する機会がなかったので、ネーションズリーグではオリンピック前にこのような試合ができ、また海外のチームのことを知ってイメージもできるようになり、チームとしてはとてもいい経験ができています。 課題は、強いサーブが来た時のレセプション(サーブレシーブ)の関係性や失点と、トランジションでの得点の仕方がまだ確立されていないことです。 レセプションは日本チームの強みでもあるので崩されないように戦いたいです。 トランジションでは、ディフェンスはできているので、繋いだボールを得点に繋げられる判断力を高めていきたいです。 個人的には、エースとして苦しい時やここ1点欲しい時に確実に取ることと、キャプテンとしてチームを苦しい時に支えられるように精神面でも頼りになる存在になることでチームに貢献したいです」

【アウトサイドヒッター】
高梨 健太 24歳/ウルフドッグス名古屋
「誰もが目指す場所でバレーボールができる喜びを感じるとともに、もっとやらないといけないという気持ちです。ネーションズリーグではレセプション(サーブレシーブ)とディグ(スパイクレシーブ)のスキル向上が課題であると感じました。オリンピックでは、持てる力を出し切りたいと思います」

【アウトサイドヒッター】
大塚 達宣 20歳/早稲田大学3年
「12人という限られたメンバーの中で、自分がこのチームに何で貢献できるのか、自分の役割は何なのかを考え、チームの勝利のために全力を尽くしたいと思います。 私のプレーの特徴を挙げるとするならばスパイクでのコース打ちやブロックを利用したスパイクなど攻撃面だと思うので、いつも以上のことをするのではなく、私が持っている全ての力を出し切ることでチームに貢献したいと思います。 ネーションズリーグは初めての国際大会で、コートに立っている時間だけでなく立っていない時間も含め、全てが自分のためになっていると感じました。また、世界相手に何が通用するのかを肌で感じることができ、これから一つ一つのプレーの質を上げていくことが必要だと思いました」

【アウトサイドヒッター】
高橋 藍 19歳/日本体育大学2年
「東京オリンピックの代表選手に選出していただいたことを嬉しく思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、この選考に落ちた選手がいることを忘れずに、その選手の分まで頑張りたいと思いますし、日本のバレーボールを全面に出して勝ちたいと思います。 最年少ということで、まずは自分自身のプレーを全面に出しチームの勝利に貢献することが大切で、それがチームの雰囲気をよくすることに繋がったり、得点に繋がると思うので、若さならではの力を出したいと思います。 ネーションズリーグでは、最初決まっていたスパイクや、サーブレシーブなどが、試合を重ねるにつれ成功率が下がっていってしまうという課題が出たので、連戦でも自分のプレーを安定して出せるようにすることを追求していきたいと思います。オリンピックで活躍するためにもそこが重要になると思います」

【オポジット】
清水 邦広 34歳/パナソニックパンサーズ
「もう一度この舞台に立てるのはとても光栄です。北京世代の分も今までの思いをこの舞台にぶつけていきたいと思います。振り返ると自分自身だけでは到底辿り着けなかったと思います。今まで周りの皆さんにたくさん助けられて、ここまで来ることができました。特に福澤選手がいたからこそ、もう一度這い上がれたと思います。自分自身も投げやりにならず、日々積み重ねがあったからこそだと思います。最年長でもありオリンピック経験者でもあるので、このプレッシャーの中でいかに自分たちの持ち味を出せるか、皆に教えられるものは教えていきたいです。自分が出た時はチームを落ち着かせたり変化させられるように、ベテランならではのプレーをしていきたいです」

【オポジット】
西田 有志 21歳/ジェイテクトSTINGS
「多くの思いを背負い頑張りたいと思います。 ネーションズリーグでは途中まで出場メンバーに入ることができず、すごくもどかしい気持ちが強かったですが、コート外からの景色は、コートの中とは全く違ったので、多くのことが勉強になりました。 自分の役割は流れを変えることです。また、プレーをしている選手、試合を見てくれている方々に活力を与えたいと思います」

【ミドルブロッカー】
小野寺 太志 25歳/JTサンダーズ
「アスリートならば誰もが目指す舞台に選手として選んでいただき、本当に嬉しく思います。たくさんの方の期待に応えられるよう、日の丸を背負って精一杯戦います。 まずは試合の中でスパイク、ブロック、サーブなどで安定したプレーが求められているので、自分の持ち味を生かしながらプレーしたいです。また、ミドルブロッカーの中でのリーダーシップも発揮していきたいです。 たくさんの方が応援してくれていて、自分に期待してくれているので、地元・宮城県や、被災され今も避難所で暮らしている方々に勇気や感動を与えたいです。スポーツにはその力(人を勇気づけたり感動を与える力)があると思うので、そのことを自分達のプレーや結果で皆さんに証明したいと思います」

【ミドルブロッカー】
山内 晶大 27歳/パナソニックパンサーズ
「日本代表に選出されて嬉しい気持ちといよいよ始まると言う緊張感があります。自分にできる最大限のパフォーマンスを準備していきます。プレーに関しては、クイックとブロックでチームに貢献していきたいと思います。自分の強みを最大限に表現していきたいです」

【ミドルブロッカー】
李 博 30歳/東レアローズ
「東京オリンピックのメンバーとして選出していただき大変光栄に思います。結果を残す為により責任と覚悟を持って戦います。 自分の与えられた役割をしっかりと果たし、常に100%の力を出せるよう準備していきたいと思います。 サーブ、スパイク、ブロックフォローなどの細かいプレー、途中出場の場合はチームの流れを変えられるプレーを期待されていると思うので、それを頭において表現していきたいと思います」

【セッター】
藤井 直伸 29歳/東レアローズ
「初めて日本代表に選んでいただいた時から東京オリンピックに出場したいという思いでここまでやってきたので、素直に嬉しいです。自分自身に後悔がないように、全力で戦いたいと思います。また、これまで一緒に戦ってきた仲間、この一年の重みを痛感し、夢半ばにオリンピックという目標を絶たれた人達の想いも感じて精一杯頑張ります。 クイック、パイプといった真ん中を軸とした速いバレーボールを展開すること、そしてチームの雰囲気を盛り上げたり、鼓舞できるような振る舞いでチームに貢献していきたいです。 震災直後、バレーボールを続けることを諦めた時もありました。そんな時に支えてくれた家族、大学関係者の皆さんには感謝してもしきれません。あの時の支えがなかったら今の自分はありません。そして、いつも温かく迎えてくださる地元の方々。毎回帰省する際にたくさん声をかけていただいて、その度に自分にとっての活力になりました。 たくさんの皆さんの後押しがあったからこそ、今こうして日の丸を背負って戦うことができます。そういった皆さんにバレーボールを通して、今度は自分が少しでも力を与えられるように胸を張って頑張ります」

【セッター】
関田 誠大 27歳/堺ブレイザーズ
「夢であり、目標であったオリンピックへの出場が実現するということで非常に嬉しく思います。それと同時に、これまでの多くの支えがなければ実現できなかったことだと思うので、たくさんの人に感謝したいです。日本の代表としての誇りを持ち、ベストパフォーマンスが出せるように準備していきたいと思います。 ネーションズリーグでは大事な場面での1点の重みをより感じました。日本はディフェンスがかなり重要になってくると思います。サーブはより向上させていく必要があります。 期待されているのはサイドアウトやブレイク時にどれだけ効率をよくしていくかと、ディフェンスだと思います。 どんな場面でも小さなきっかけやプレーの積み重ねで流れは変わってくると思いますので、どんな時も諦めず常に考えてプレーしていきたいと思います」

【リベロ】
山本 智大 26歳/堺ブレイザーズ
「開催国の代表選手として、自覚と責任を持って戦います。プレー面においてはレセプション(サーブレシーブ)の関係性を密にすること、ブロックとディフェンスの徹底をすることを心掛けたいです。ディフェンスにおいてはリーダーとなることが期待されていると思うので、レセプション、ディグ(スパイクレシーブ)、鼓舞する声掛けでチームに貢献していきたいです」

(写真・コメント提供:日本バレーボール協会)

全日本インカレ「組織として日本一」を目指した早稲田大が4連覇を達成

1年間の日々の積み重ねが報われた瞬間。(写真提供:一般財団法人 全日本大学バレーボール連盟)

 11月30日(月)に幕を開けた第73回 秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(ミキプルーンスーパーカレッジバレー2020 )は12月6日(日)に最終日を迎え、早稲田大学がストレートで日本体育大学を下して、4年連続日本一に輝いた。大会を通じて失セット0の完全優勝だった。日本体育大学は、2020年度日本代表の高橋藍(1年/アウトサイド)を攻撃の要に据えて、6年ぶりの決勝戦に臨んだが、セットを奪うことはできなかった。高橋藍は、「高校時代のように、1人の力ではどうにもならない。全員が1つにならなければ、強いチームは完成しない。それを思い知らされた試合だった。今日は自分の力の50%程度。もっと自分自身が力をつけなければいけない」と、話した。

チーム完成度の高さが群を抜いていた早稲田

自信をもって臨んだ決勝戦だったが、早稲田の堅実なバレーを体感し、「学んだことが多かった」と話した高橋藍。(写真提供:一般財団法人 全日本バレーボール連盟)

 日本体育大の山本健之監督が「(早稲田は)チームとしてできあがっている」と話したように、今年の早稲田大は一段と強かった。アウトサイドは大塚達宣(2年/洛南高卒)、水町泰杜(1年/鎮西高卒)、ミドルは村山豪(4年/駿台学園高卒)、上條レイモンド(3年/習志野高卒)、オポジットは宮浦健人(4年/鎮西高卒)、セッターは中村駿介(4年/大塚高卒)、リベロは荒尾怜音(1年/鎮西高卒)と、スタメンはいずれも世代を代表する選手だが、個々の力だけではない。1人ひとりがチームの決まりごとを理解し、チームプレーに徹することができていた。

 例えば、サーブレシーブは大塚、水町、荒尾で担当する。大塚は「昨年と違い、今年は自分が中心となって指示を出す立場。それを全うすることだけを考えていた」という。そのおかげもあって、水町は攻守にのびのびと力を発揮した。「高校時代は自分が決めなければいけない、という思いが強く、被ブロックが多かったが、今は(監督の教えにより)相手のスパイカーと1対1ではなく、1対6という意識で戦っている。難しいボールはリバウンドをとって誰かに決めてもらうなど、自分の役割が見えてきている」と、水町は成長を実感していた。

 チームに指示を出していたのはミドルの村山だ。駿台学園高校時代から、自分たちで考えてプレーしてきた村山は、4年生になるとその能力を大いに発揮。積極的に声を出してゲームを作った。そうした村山の働きに応えるかのように、宮浦はポイントゲッターとして安定感のあるプレーでチームを引っ張った。「自粛期間中から率先してフィジカルトレーニングに取り組み、体がひとまわり大きくなった」という宮浦は、パワーアップしたサーブやスパイクで勝利に貢献した。

個性を認め合い、得意な分野で力を発揮する中で育った自主性

「駿介は明るい性格。チームづくりでもその良さを出してくれていた」と、宮浦が評する、セッターの中村駿介。(写真提供:一般財団法人 全日本バレーボール連盟)

 チームの決まりごとが徹底された背景には、「組織として日本一」というスローガンがある。新チームがスタートする際に、新4年生全員で話し合い、目指すところを言語化したものだ。

「チームスポーツなので、人としてのふるまいやコミュニケーション、あるいは学年の役割などを見直して、しっかりやっていこうということから、この言葉になりました」(村山)

 例年なら春季リーグ戦、東日本インカレを戦い、夏場の強化を経て、秋季リーグ戦に臨む。その集大成となるのが全日本インカレだが、今年はコロナにより大会が相次いで中止となった。モチベーションを保つことが難しかったはずだが、1年次から日本一を成し遂げた先輩の姿を見て育ってきた今年の4年生は耐えた。

「大会中止が伝えられても、(悔しさや不安など、ネガティブな感情を)一切顔に出さなかったのです。その理由を後で聞いたら、『4年生が顔に出したら、3年生以下が何をすればいいのかわからなくなるから』と言っていました。立派だなと思いました」(松井監督)

 互いに個性を認め合い、それぞれが得意な分野でリーダーシップを発揮しながら、チームとしての成長を目指してきた。

 背中で見せるタイプの宮浦は、(活動自粛で)個別に活動しなければいけなくなっても「止まってはいられない。今、できることはなにかと考えて、フィジカルトレーニングや、マインドセットについて書かれた本などを読んで過ごした」という。その考えに至った理由は、早稲田で学んだ1つの考え方にあった。

「試合では、勝ち負けよりも自分たちがやってきたこと、できることを全部出す、ということが求められます。裏を返せば、日々の練習や生活をしっかりやる、ということ。その考えがベースにあったから自然と行動できました」(宮浦)

 村山はチーム強化に積極的に関わった。早稲田大では練習課題を4年生と監督とが話し合って決めるが、「僕が考えている、このチームでこんなことができたらいいね、ということが、村山を中心に4年生からどんどん出てきた。4年生が自分たちで課題を発見し、考えて解決する、そのスキームができたことが、このチームの強みだと思う」と、松井監督。

 日本一が決まった直後のインタビューで監督が感極まったのも、主務やアナリストなどスタッフも含めて、4年生が1つになってチームを牽引し、つかんだ日本一だったからに違いない。

念願の4連覇を果たした早稲田大学。(写真提供:一般財団法人 全日本大学バレーボール連盟)
準優勝は、6年ぶりの決勝のコートで力を尽くした日本体育大学。(写真提供:一般財団法人全日本バレーボール連盟)

【最終結果】

1位 早稲田大学

2位 日本体育大学

3位 日本大学

4位 順天堂大学

ベスト8 近畿大学・明治大学・筑波大学・東海大学

【個人賞】

最優秀選手賞 宮浦 健人(早稲田大4年)

敢闘賞 西村 信(日本体育大4年)

ベストスコアラー賞 高橋 藍(日本体育大1年)

ブロック賞 村山 豪(早稲田大4年)

サーブ賞 宮浦 健人(早稲田大4年)

レシーブ賞 水町 泰杜(早稲田大1年)

セッター賞 中村 駿介(早稲田大4年)

リベロ賞 荒尾 怜音(早稲田大1年)

優秀監督賞 松井 泰二監督(早稲田大)

4年連続日本一を目指す早大が順調な滑り出し。東海大、筑波大、明大も順当に3回戦へ。

コロナ禍での開催となり、小規模・無観客で行っているが、大学最後の大会にかける選手の熱い気持ちは変わらない。

11月30日(月)に幕を開けた第73回 秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(ミキプルーンスーパーカレッジバレー2020 )は、2日目を迎え、2回戦、全16試合が行われた。第8シードの東亜大は近畿大に敗れたが、4年連続日本一を目指す早稲田大(第1シード)をはじめ、東海大、筑波大、明治大など、その他のシード校は順当に3回戦へ駒を進めた。

早稲田大は、今年度も死角なし。主将の宮浦健人(オポジット/ジェイテクト内定)を攻撃の柱に、村山豪(ミドル/ジェイテクト内定)、中村駿介(セッター)ら4年生が試合を作る力を備えている。アウトサイドで対角を組む大塚達宣(2年/2020日本代表)、水町泰杜(1年)も下級生ながら安定感抜群。上條レイモンド(ミドル/3年)にも頼もしさが加わって、今年度も簡単には倒れそうにない。

しかし、大学界を牽引してきた東海大(第2シード)の新井雄大(アウトサイド/2020日本代表)、筑波大(第3シード)の坂下純也(アウトサイド)、明治大(第4シード)の池田颯太(オポジット/VC長野内定)にとっても、最後のインカレとなる。1年次から早稲田大の壁に阻まれてきただけに、今年度は主将として力強くチームを引っ張り、一矢を報いたいところだ。また、注目の1年生、高橋藍(アウトサイド/2020日本代表)を擁する日本体育大(第6シード)や、2年前、迫田郭志(FC東京)を軸に準優勝した時の主力メンバー三好佳介(アウトサイド)、西本圭吾(ミドル/東レ内定)が4年生になり、力をつけている福山平成大(第7シード)が躍進する可能性もあり、最終日まで目が離せない。

【2回戦 試合結果】

早稲田大学 3-0 九州共立大学

大阪産業大学 3-0 長崎国際大学

岐阜協立大学 3-0 大阪体育大学

近畿大学 3-0 東亜大学

順天堂大学 3-1 中京大学

亜細亜大学 3-2 広島大学

国士舘大学 3-0 福井工業大学

明治大学 3-0 福岡大学

筑波大学 3-0 東海大学札幌校舎

大東文化大学 3-2 京都産業大学

国際武道大学 3-2 青山学院大学

日本体育大学 3-0 北翔大学

福山平成大学 3-1 慶應義塾大学

日本大学 3-1 立命館大学

愛知学院大学 3-1 法政大学

東海大学 3-1 専修大学

【3回戦 対戦カード】

早稲田大学 vs 大阪産業大学

岐阜協立大学 vs 近畿大学

順天堂大学 vs 亜細亜大学

国士舘大学 vs 明治大学

筑波大学 vs 大東文化大学

国際武道大学 vs 日本体育大

福山平成大学 vs 日本大学

愛知学院大学 vs 東海大学

UNIVAS LIVE | UNIVAS (ユニバス)にて一部、視聴できます。