Vリーグ栄誉賞の鈴木悠二、米山達也「レギュラーになれなくてもあきらめないで」

長期にわたりVリーグで活躍している選手などに贈られる「Vリーグ栄誉賞」。2018-19Vリーグでは5名の選手が受賞した。

【2018-19Vリーグ特別表彰選手】 ※( )内は受賞理由
古賀幸一郎  豊田合成(個人賞多回数受賞に伴う表彰)
鈴木 悠二  東レ(10シーズン以上、230試合以上出場)
米山 達也  サントリー(10シーズン以上、230試合以上出場)
興梠  亮  ジェイテクト(10シーズン以上、230試合以上出場)
岩井 浩二  富士通(10シーズン以上、230試合以上出場)

Vリーグ栄誉賞は下記、いずれかの記録を達成した選手に贈られる。
①優勝に貢献した選手
②個人記録で傑出した選手
③長期にわたってVリーグで活躍している選手

東レの小林敦監督は鈴木について「スタートから使われようと使われまいと関係ない。どんな時もやるべきことは何かを自分で考えて淡々とやり続けることができる選手。それがこうした賞につながったと思う」と称賛。サントリーの荻野正二監督も「あの身長(183cm)で試合に出続けることができたのは、バレーボールへの取り組み方や調整の仕方などを工夫し一生懸命練習してきたからだと思う」と、米山の功績を讃えた。

 

東レアローズ史上初!? 入団8年目でレギュラーを勝ち取った鈴木

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どんな状況でもしっかりと打てる強烈なサーブが鈴木の一番の武器だ

Vリーグチームには毎年のように有望選手が入団する。その一方で、チームから離れる選手もいる。実力がものをいう厳しい世界だけに、長年、試合に出場し続けることができる選手は一握りしかいない。
「入団後、能力の高い選手はすぐレギュラーになる。ポテンシャルの高い選手は2、3年で試合に出られるようになる。そうならない選手は徐々にフェードアウトする。おそらく他のチームも同じだと思います」(小林監督)
筑波大学から東レに入団した鈴木(アウトサイド)は「それなりにできるだろうという気持ちで入団したが、試合に出るとうまくいかないことが多く、力不足を痛感させられた」と言う。小林監督によると「スタッフの間では入団2、3年目で『そろそろ難しいかな』という話が出ていた」そうだ。
「ただ、その時にケガなど何らかの理由でやめたいと思っている選手がいて『じゃあ残すか』となった。そんなことが続いているうちにレギュラーになって存在感が増していきました。入団8年目でレギュラーになった選手は東レアローズ史上初じゃないかと思います」(小林監督)
長い間、気持ちが途切れなかった理由を鈴木に尋ねると、「(自分に与えられた)役割があったからだと思う」と話した。
「(チームの中での)役割が何もなかったらどうなっていたか。もしかしたら引退を考えたかもしれませんが、試合に出られない時期も『リリーフサーバーとして必要とされている』と感じていたので、それが支えになりました。シーズン中は自分の役割に集中し、オフシーズンに入ると次シーズンに試合に出られるように足りない部分を練習する。それを繰り返しながら長い時間を費やすことができたので、少しずつうまくなっていったのかなと思います」

小林監督は「サーブで攻めてブレイクするという考え方が数年前から日本バレー界に定着したことも、鈴木の存在価値を高める要因になった」と話す。
「以前はリリーフサーバーが出てきてミスをすると『リリーフだから(仕方がない)ね』という風潮でした。ミスは良くないとされてきたので、鈴木のサーブもそれほど評価されていなかったのですが、今では競り合っている場面でいかにサーブで攻めて効果をあげ、ブレイクできるか。それが勝敗を左右するという考え方が定着しています。鈴木は何も変わっていなのですが、どんな場面でも平静を保って強烈なジャンプサーブを打つことができる選手は貴重で、チームの強みになっています。今リーグでも、鈴木を一番手のサーバーに据えることでスタートダッシュに成功し、優位に試合を進めることができたセットがいくつもありました。最近はすぐ結果を求めたがる選手が多いのですが、『悠二を見てみろ』という話ができるのも監督として本当にありがたかったです」(小林監督)

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【鈴木悠二 プロフィール】
1986年6月7日生(32歳)/静岡県浜松市出身/189cm・78kg/聖隷クリストファー高校→筑波大学/【2009/10V・プレミアリーグ】 2009年12月5日(土)対大分三好ヴァイセアドラー戦 (広島県立総合体育館)で初出場/【2018-19 V.LEAGUE DIVISION1】2019年2月3日(日)対ジェイテクト戦 (堺市金岡公園体育館)で記録達成

 

チームに必要とされる人間になれ

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多くのジャンプサーバーが高いトスを上げる中、独特の低いトスから強烈なサーブを放つ米山。「あの人は肩が異常に強いからあれができる」とはサントリーキャプテンの藤中謙也

強烈なサーブが持ち味。攻守に優れ、常にリーダーシップを発揮してきた米山は、5月1日(水)から始まる黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会を最後に勇退する。Vリーグ栄誉賞の受賞が決まった時に、後進に向けて残したメッセージを紹介しよう。

「こんな身長(183cm)なので、まさかここまでできるとは思っていませんでした。対戦相手も含めて、今までバレーボールで関わってくださったすべての方たちに『ありがとうございます』と言いたいです。バレーボールはチームスポーツなので全員が試合に出られるわけではありません。ベンチに入れない選手もいます。僕も試合に出られない時期がありました。もちろん悔しい思いはありますが、チームの一員であるということは必要とされているということ。そう自分で解釈してやってきました。試合に出ていなくても、チームの力になれることは何かしらあると思います。もし、今置かれている状況がそうであっても腐らずに、自分は何をすればチームに貢献できるかを考えながらバレーボールをやり続けて欲しいです」

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【米山達也 プロフィール】
1986年9月23日生(32歳)/埼玉県比企郡出身/183cm/83kg/坂戸西高校→日本体育大学/【2008/09V・プレミアリーグ】 2009年1月10日(土)対 NEC戦(島原市復興アリーナ)で初出場/【2018-19 V.LEAGUE DIVISION1】2018年12月1日(土)対FC東京戦 (駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場)で記録達成

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