【新生Vリーグ開幕】218cmムセルスキーを擁するサントリーが嬉しい開幕勝利

10月26日(金)に大田区総合体育館で新生Vリーグが幕を開けた。開幕戦のカードはJTサンダーズ(前回3位)対サントリーサンバーズ(前回6位)。サントリーのホームゲームとして行われた。

ナイトゲームに3000人。ホーム色を強く打ち出し盛り上がる

「ホームゲームを主催チームが運営する」というのが“新生Vリーグ”の特色の1つ。サントリーは以前からホームゲームの運営に積極的で、プロジェクションマッピングを使った選手紹介やDJの導入、会場内でのビール販売など、独自性にこだわった運営に取り組んでいる。今回も19時30分試合開始のナイトゲームで、立ち見が出るほどの観客を呼び込み、「会場を見渡せば(チームカラーの)赤。応援に助けられた部分があった」と新主将の藤中謙也が話したように、チームと応援が一体となって大いに盛り上がった。

JTのサポーターも数多く詰めかけていたが、音楽を使った応援や横断幕はなし。同じく新主将の山本将平は「少し寂しい感じはしたが、ホーム&アウェイ形式だから仕方がない。うちも来週(11月3日・4日/広島)はホームゲーム。応援を味方につけたい」と話していた。

これまでよりもホームゲームの数が増えており、熱戦はもとより、各チームの趣向を凝らした取り組みにも注目だ。

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サントリーのチームカラーである赤で染められた会場

 

注目の外国人選手が登場。見応えのある攻防に沸く

 

開幕戦は両チームの持ち味がぶつかり合う激戦となった。その要因に、両チームともにいい補強ができていることがある。

JTは前回からの大砲、オーストラリア代表のエドガートーマス(212cm/オポジット)に加え、“新生Vリーグ”を機に新たに加わった「アジア枠」(男子はアジア13カ国が対象。外国人枠の選手とともにコートに立てる)で中国代表の劉力賓(197cm/アウトサイド)を獲得。劉の対角に山本、あるいは武智洸史を起用して長いリーグを戦っていく構えだ。大型外国人選手2人と世界選手権代表の小野寺太志(202cm/ミドル)が前衛で並ぶ場面もあり、攻撃力、ブロック力が増している。

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好守で活躍した劉は、ネーションズリーグでは日本を苦しめた中国のエース

一方のサントリーは、身長218cm、最高到達点375cmと、圧倒的な高さを誇るロシア代表のムセルスキードミトリーを獲得。ロンドン五輪金メダリスト、2018ネーションズリーグでもスパイク賞を受賞した世界屈指のプレーヤーだが、「日本のバレーだけでなく国も好き。日本のリーグでしか学べないことを学びたくて来た」と謙虚だ。「トスが上がってきたら自分の責任。試合ではベストパフォーマンスを見せしたい」と意気込んでいる。

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異次元の高さを見せたムセルスキー。ミドルで使えるようになったら、より脅威になるだろう

大黒柱を得たことと、「選手の育成という観点から、あえてアジア枠を活用しなかった」と言うサントリー荻野正二監督の方針に奮起した選手たちが、この開幕戦で躍動した。今年度入団のセッター大宅真樹が、ケガによるブランクを感じさせないプレーでチームをコントロール。第1セットは注目のムセルスキーと、ミドル鈴木寛史、星谷健太朗の活躍が目立った。前年度の課題だったブロックとディグの強化に力を入れてきた成果もスタートから出て、JTを圧倒した。

しかし、第2、第3セットは、深津旭弘がサーブで揺さぶり、スタートから連続得点をあげたJTが優位に試合を進める展開となった。小野寺が献身的なブロックでレシーブしやすい状況を作ると、リベロ井上航、唐川大志らが反応。つながったボールを深津が操り攻撃チャンスを作っていく、理想的なバレーでセットを連取した。

「追いかける展開になり、自分たちのバレーを出しにくくなった」(藤中)サントリーだったが、第4セットに入ると、常にベストパフォーマンスを目指すムセルスキーがギアを上げた。セッター大宅も、ゲームを通してムセルスキーが打ちやすいトスを模索しており、セット終盤の勝負どころで力を引き出した。18−20から逆転でセットを奪い、セットカウントをタイに戻すと、その勢いをファイナルセットにつないだ。

第5セットは、コート上の一人ひとりが仕事をし、見応えのある攻防が繰り広げられた。小野寺がムセルスキーを止める!井上が、久原大輝(以上JT)が、鶴田大樹(サントリー)が拾う!塩田達也のサーブで崩したボールを星谷がダイレクトで相手コートにたたきつける。外国人選手に負けじと日本人選手の活躍が光る中で、中盤のリードを守りきったサントリーがこのセットを奪って勝利を手にした。

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熱戦を制したサントリーは喜びを爆発させた

藤中は「開幕戦での勝利は僕が入団して初めて。自信につなげて戦っていく」と力強く話した。チームの鍵を握るムセルスキーについて、荻野監督は「(チームに合流して約1週間)コンビを合わせる時間がなかったのでオポジットに起用したが、もともとはミドルの選手。いずれミドルに起用することも考えてチームづくりを進めていく」という。どこで変えてくるのか、興味深い。

敗れたJTも、日本のリーグで初めてプレーする劉が攻守に持ち味を発揮。中でも早いパイプ攻撃が効果的だった。小野寺も来年度の全日本入りに向けて意欲を感じさせるプレーを見せた。特にブロックであきらめずにタッチを取りに行く姿が印象敵だった。試合を重ねる中での成長に期待したい。

両チームの次戦は11月3日(土)、サントリーはVC長野と、JTは東レと対戦する。

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