8/11(土)、12(日)の両日に、神奈川県鵠沼海岸で「第32回ビーチバレージャパン」が行われ、今週末からインドネシアで行われるアジア競技大会の代表である上場雄也/白鳥勝浩ペアが初優勝を遂げた。
台風の影響で金曜日の開催を中止し、二日間に短縮された今大会。シードの8ペアの他、40都府県の予選を勝ち上がった41チームと、7ブロックを勝ち上がった7チームの56チームが出場し、日程短縮に伴ってハードなスケジュールとなった。先週のジャパンツアー若狭おばま大会で初優勝し、今大会3位となった庄司憲右/池田隼平ペアの池田は、準決勝後、足の痙攣が治まらず、病院に運ばれた。

そんな中、決勝にコマを進めたのは上場/白鳥ペアと、ジャパンツアーで2勝を挙げ、今年のランキング1位の高橋巧/石島雄介ペア。

上場(191cm)と石島(197cm)の日本を代表するブロッカー(ビーチバレーでは選手の役割をブロッカーとレシーバーという)が立ち上がりから壮絶に打ち合う迫力満点の試合展開で、共に譲らず一進一退。第1セットを35−33(ビーチバレーは21点先取・3セットマッチ)と粘り勝ちした上場/白鳥ペアがそのまま行くかと思われたが、第2セットは高橋の地を這うようなレシーブで簡単にボールを落とさなかった高橋/石島ペアが21−19で取り返し、フルセットに。

最終セット(15点先取)も両チームの気迫が前面に表れる戦いとなった。足がつりかけている上場が声を上げながら腕を振り抜けば、石島がそれを阻止しようとネット上に両手を差し出す。狙われることが多くなった高橋(179cm)が精一杯のジャンプから強打を打ち込めば、ベテランの白鳥がコースを読み切ってつなぐ。観客席からどよめきと悲鳴、歓声が交錯する中で、最期は白鳥の技ありのショットがエンドライン際に落ちて、勝負がついた。

第16回大会(2002年)から第25回大会(2011年)まで10連覇(ペアはこの間計4人)を果たし、2012年のロンドン五輪後引退、2014年末に現役に復帰した白鳥は、7年ぶり11回目の優勝。これは5回の朝日健太郎(現参議院議員)、尾崎候(現トヨタコーチ)を大きく引き離して日本最多となる。


(写真・文/馬場誠)
この大会の模様は8月末にJ:COMで観ることができる
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