アジアユース選手権大会(6月29日〜7月6日:タブリーズ/イラン)で連覇を成し遂げたU-18日本代表が8日夜に帰国。トルコを経ての長旅だったが、選手、スタッフともに疲れを見せず、金メダルを胸に笑顔を見せていた。
本多洋監督は、「ファイナル(対韓国)では最初の作戦がはまらず、第1セットを落としたが、試合中、アナリストから竹内・朝長コーチに入った情報を踏まえて話し合い、ブロックシステムを変えると、それがはまり勝利することができた。世界ユース(2019年にエジプトで開催)の出場権を獲得できただけでなく、優勝できたことは選手の自信になったと思う」と話した。
主将の水町泰杜(鎮西高2年)をはじめ、伊藤吏玖(駿台学園高2年)、糸山大賀(佐賀学園高3年)、岩本大吾(市立尼崎高3年)、柳北悠李(東福岡高1年)、荒尾怜音(鎮西高2年)ら代表選手の多くは、7月26日〜30日(26日は開会式)に三重県伊勢市で行われるインターハイに出場する。成長した姿を見せてくれるに違いない。
<大会結果>
1位 日本
2位 韓国
3位 イラン
4位 チャイニーズタイペイ
※以上4チームが2019年世界選手権出場権を獲得
5位 タイ
6位 中国
7位 インド
8位 オーストラリア
※18カ国が出場
<日本選手の個人賞>
- MVP:水町泰杜選手(鎮西高)
- ベストセッター:糸山大賀選手(佐賀学園高)
- ベストミドルブロッカー:伊藤吏玖選手(駿台学園高)
<水町泰杜選手インタビュー>
▶優勝おめでとうございます。
ありがとうございます。
▶勝因を教えてください。
合宿中から先生方に、体のケアとか、時間の使い方とか、細かいことをきっちりきっちりやるということを言われてきました。最初はそういうことができていなかったのですが、合宿中にどんどん失敗して、勉強して、できるようになったことが試合にもつながったと思います。
▶かなり絞られましたか?
はい。めちゃめちゃ怒られました(苦笑)。試合に向けてどういう準備をするかということをたくさん学ばせてもらいました。
▶水町選手がもっとも勉強になったのはどんなことですか。
いいコンディションで試合に臨むために時間をつくることの大切さです。なんでも早め早めに終わらせて、たくさん睡眠を取るようにしました。
▶日本代表でもチームでも2年生でキャプテンを任されていますが、どんなところでキャプテンシーを発揮していますか。
合宿中は人を動かすということを目標にやってきて、指示の出し方とか、そういうところでよくできた部分もあるし、ダメな部分もありました。反省を踏まえて人を動かすということを鎮西でもやっていきたいし、やれる人間になったら人としてもバレーボーラーとしてもよくなると思うので、そこを意識してやっていきたいです。
▶日の丸をつけて国際大会で戦った感想を聞かせてください。
中学生の時にオーストラリアで親善試合をしたことはありますが、国際大会に出たのは初めてです。自分たちの負けはこの年代のすべての負けになるので、負けられないという感情がいつも以上にありました。
▶優勝に向けて鍵になったのはどの試合ですか。
セミファイナルのイラン戦です。その試合で、チームがグッと強くなったと感じました。イランはホームチーム。応援やブーイングがすごい中で自分たちのバレーができました。それがファイナルの韓国戦につながったと思います。

▶自分たちのバレーとは?
例年に比べて高さがないので、拾ってつなぐ。1対1の戦いではなくて、1対6で勝つという戦い方です。
▶この大会を経て見えた(自身の)課題はありますか。
個人技をもっともっと高めることと、安定したプレーができるようになることです。また、時間の使い方など、このユースで学んだことを生かしていけるようにしたいと思っています。
▶力が通用した、という実感はありますか。
自分の力が通用した部分もあれば、通用しなかった部分もあったので、通用したものは磨いて、通用しなかったものはどうやれば通用するかを考えて、練習していきたいと思います。
▶次はインターハイですね。
そうですね。頑張ります!

(取材・文/金子裕美)
掲載画像は全てAVC(アジアバレーボール連盟)
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