全日本、ネーションズリーグ参戦

2020東京を目指す中垣内ジャパンが、5月11日(金)に都内で始動会見を開き、2季目を迎えた中垣内祐一監督は「ノーリミテッド 〜挑戦〜」をチームスローガンに 「世界選手権ベスト8相当」を今季の目標に掲げて、2020東京への布石にしたいと語った。独占インタビューの模様もお伝えする。

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テレビ、新聞、雑誌、WEBメディア、多くの媒体が会見に訪れ、注目の高さが伺えた

 

この日、会見に出席した選手は25日(金)から始まる「ネーションズリーグ」に参加する15名だ。12日(土)に日本を発ち、オランダ合宿、フランス合宿を経て、大会に入る。今年度、初選出の高野直哉は、この場にいられることを素直に喜び、「やっとスタート地点に立てた」と話した。昨季、全日本に登録されながらも、最初の海外合宿で無念の帰国となった関田誠大は、「合宿の時からAチームで上げさせてもらい、もしかしたら…という手応えはあった。自分の強みを発揮してスタメンを目指す」と意欲をみなぎらせている。

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昨年の悔しさを胸に存在感をアピールしたい関田誠大

 

ネーションズリーグは、ワールドリーグに代わって誕生した大会だ。世界ランキング上位の16チームが参加し(*)、世界を舞台に5週にわたり3試合を行う。その結果により、開催国(フランス)を含む6チームがファイナルに出場する権利を得る。日本はネーションズリーグを戦いながらチームづくりを行い、9月9日(日)から始まる世界選手権に挑む。

尚、石川祐希は、当初の海外遠征には帯同せず、国内でコンディションを整えることになった。また、大阪で行われる第3週以降はメンバーが入れ替わる可能性もあるという。

*13位のエジプト、15位のベルギー、16位のキューバ、18位のフィンランド、19位のメキシコは不参加のため、1位のブラジルから21位の韓国までの計16チーム。日本のランキングは12位。

 

【ネーションズリーグ 出場メンバー】

◆セッター
藤井直伸(東レ/26歳)
関田誠大(パナソニック/24歳)

◆アウトサイドヒッター
福澤達哉(パナソニック/31歳)
浅野浩亮(ジェイテクト/27歳)
柳田将洋(JVA/25歳)★主将
高野直哉(堺/25歳)
石川祐希(JVA/22歳)

◆オポジット
大竹壱青(パナソニック/22歳)
西田有志(ジェイテクト/18歳)

◆ミドルブロッカー
李博(東レ/27歳)
伏見大和(東レ/26歳)
山内晶大(パナソニック/24歳)
髙橋健太郎(東レ/23歳)

◆リベロ
古賀太一郎(豊田合成/28歳)
井手智(東レ/26歳)

※FIVBへのエントリーメンバーとは異なります

 

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Vリーグで活躍した選手を選ぶわけではない。
選手選考の基準は2020東京で活躍できるかどうかだ。

中垣内監督インタビュー

 

▶今季に向けて準備してきたことを教えてください。

昨季を振り返ると、グラチャン(ワールドグランドチャンピオンズカップ)では選手のケガもあり、やろうとしていたことができなかったので心残りはありますが、シーズンを通してはそんなに悪くなかったと思います。目指してきた方向性は間違っていないと思うので、今季も継続してサイドアウト率の向上を目指して、サーブレシーブやサーブなどの技術力を高めていきたいと思います。
選手選考にはものすごく時間を使いました。今季はアジア大会と世界選手権の日程が近く、1つのチームでは対応しきれないため、2つチームを作らなければなりません。そのため大学生もたくさん選んでいますが、西田のインパクトは大きかった。見ていて気持ちのいいプレーヤー。スタミナもテクニックも学ばなければいけないところはありますが、誰が見ても選ぶと思います。清水(邦広)は、復帰してほしいという願いを込めて選びました。「頑張ってくれ。待っているよ」というメッセージです。

 

▶どのような基準で選んでいるのですか。

Vリーグで活躍した選手を選ぶわけではありません。選考基準はあくまでもオリンピックで活躍できるかどうかです。そこを想像しながら選んでいます。

 

▶ネーションズリーグのメンバーから深津(英臣)選手が外れていますが、その理由を教えてください。

深津はパナソニックを3冠に導いた優秀なセッターですし、(全日本の)キャプテンとしてもよくやってくれました。彼の力はわかっているので、今季は関田に注目していきたいと思っています。

 

▶昨年は2m構想を打ち出し、大きな選手を起用していましたが、ネーションズリーグのメンバーから小野寺(太志)、出耒田(敬)らが外れています。方向性を変えたのでしょうか。

方向性は変えていません。我々は長身で力のある選手を求めています。一方で、結果を出していかなければならないので、チーム編成を考えて選手を選んでいます。ただ、ここにいるメンバーがそのまま世界選手権に行くということではありません。今回外れている選手も今後、選ばれる可能性はあります。

 

▶柳田選手をキャプテンに選んだ理由を教えてください。

(キャプテンを)固定する必要はないと思っていますので、昨季、接してきた中で、キャプテンにふさわしい資質を持っていると感じていた柳田に、今季はお願いしました。社会人としてのキャリアも少しできたということで、年齢的にもちょうどいいのかなと思いました。

 

▶ネーションズリーグを戦いながら世界選手権に向けたチームづくりを行っていく上で、どのような構想を描いていますか。

我々には、ネーションズリーグで選手を試す余裕はないので、その時々のベストな選手で臨むということです。コンディションや負荷のバランスなどを見ながら選手を起用していきたいと考えています。

 

▶2020東京に向けて、2年目の今季にしておきたいことはありますか。

すべてがつながっているので、今年はここまで上げていくというような明快な目標は立てられませんが、強いジャンプサーブでポイントを取られない。サーブレシーブからサイドアウトをしっかり取る。そこは強化してく必要があると思っています。もう1点は、強いサーブを、特にジャンプフローターが安定した武器になるように強化していきます。

 

▶オポジットの選手も加えて、4名体制でサーブレシーブすることも考えていますか。

西田は、将来的にサイドの選手としてプレーする可能性が十分にあるので、サーブレシーブの練習をさせています。今季、サーブレシーブに加えるかはわかりませんが、そういう可能性は残しています。

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